コンテンツにスキップ

L (スティーヴ・ヒレッジのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『L』
スティーヴ・ヒレッジスタジオ・アルバム
リリース
録音 1976年5月 - 6月 ニューヨーク州ウッドストック ザ・シークレット・サウンド[1]
ジャンル プログレッシブ・ロック
時間
レーベル ヴァージン・レコード
プロデュース トッド・ラングレン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 10位(イギリス[2]
  • 130位(アメリカ[3]
  • スティーヴ・ヒレッジ アルバム 年表
    フィッシュ・ライジング
    (1975年)
    L
    (1976年)
    モチヴェイション・ラジオ
    (1977年)
    テンプレートを表示

    L』は、イギリスギタリストスティーヴ・ヒレッジ1976年に発表した2作目のスタジオ・アルバム

    背景

    [編集]

    プロデュースはトッド・ラングレンにより、レコーディングにはユートピアのメンバーが参加した。また、当時ニューヨークにいたドン・チェリーも、ヒレッジらの依頼を快諾してレコーディングに参加している[4]。「ハーディー・ガーディー・マン」はドノヴァンのカヴァーで、「イッツ・オール・トゥー・マッチ」はビートルズのカヴァー。ヒレッジは本作のレコーディングより前から、これら2曲を個人的に演奏していたという[5]

    2007年のリマスターCDには3曲のボーナス・トラックが追加された。バーズのカヴァー「8マイルズ・ハイ」ではトッド・ラングレンが12弦ギターを弾いているが、ボーカル・パートは録音されず、バッキング・トラックのみ残された[5]。「マウイ」は、後のアルバム『グリーン』(1978年)に「Palm Trees (Love Guitar)」というタイトルで収録された曲の原型[6]。「シマー」はシングル「イッツ・オール・トゥー・マッチ」のB面に収録されていた曲で[7]、この曲も2007年のリマスターCDに追加収録された。

    反響・評価

    [編集]

    本作はセールス的に成功を収めた。全英アルバムチャートでは12週チャート圏内に入って最高10位に達し、自身初のトップ10入りを果たす[2]。また、ヒレッジのアルバムとしては唯一アメリカでBillboard 200入りを果たし、130位に達した[3]

    音楽評論家のJohn W. Pattersonはオールミュージックにおいて「フェンダー・ストラトキャスターによる印象的なリフとスピーディーなソロはジミ・ヘンドリックスフランク・マリノにも匹敵するが、それだけではなく、他文化からの異国情緒溢れる音階を通じて、更に踏み込んだ作曲がなされている」と評している[8]

    収録曲

    [編集]

    特記なき楽曲はスティーヴ・ヒレッジとミケット・ジローディの共作。

    1. ハーディー・ガーディー・マン - "Hurdy Gurdy Man" (Donovan Leitch) - 6:33
    2. ハーディー・ガーディー・グリッサンド - "Hurdy Gurdy Glissando" - 8:58
    3. エレクトリック・ジプシーズ - "Electrick Gypsies" - 6:19
    4. オム・ナム・シヴァーヤ - "Om Nama Shivaya" (Nariula, Nanda, Dublin) - 3:34
    5. ルナー・ミュージック・スイート - "Lunar Musick Suite" - 11:57
    6. イッツ・オール・トゥー・マッチ - "It's All Too Much" (George Harrison) - 11:57

    リマスターCDボーナス・トラック

    [編集]
    1. 8マイルズ・ハイ(バッキング・トラック) - "Eight Miles High" (Gene Clark, David Crosby, Roger McGuinn) - 4:27
    2. マウイ(アーリー・ヴァージョン・オブ"パーム・トゥリーズ") - "Maui" - 4:37
    3. シマー - "Shimmer" (Steve Hillage, Tim Blake) - 3:48

    参加ミュージシャン

    [編集]

    脚注

    [編集]
    1. ^ Steve Hillage - L (CD, Albums) at Discogs
    2. ^ a b STEVE HILLAGE | Official Charts Company - 「Albums」をクリックすると表示される - 2015年4月19日閲覧
    3. ^ a b Steve Hillage | Awards | AllMusic
    4. ^ Innerviews: Steve Hillage – Organic continuum - 2014年3月21日閲覧
    5. ^ a b 日本盤リマスターCD(VJCP-68793)ライナーノーツ(マーク・パウエル)
    6. ^ 日本盤リマスターCD(VJCP-68793)ライナーノーツ(スティーヴ・ヒレッジ)
    7. ^ Steve Hillage - It's All Too Much (Vinyl) at Discogs
    8. ^ L - Steve Hillage | AllMusic – Review by John W. Patterson
    pFad - Phonifier reborn

    Pfad - The Proxy pFad of © 2024 Garber Painting. All rights reserved.

    Note: This service is not intended for secure transactions such as banking, social media, email, or purchasing. Use at your own risk. We assume no liability whatsoever for broken pages.


    Alternative Proxies:

    Alternative Proxy

    pFad Proxy

    pFad v3 Proxy

    pFad v4 Proxy