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映画祭

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映画祭(えいがさい)とは、 映画業界祭典であり、新たに制作された映画作品の上映を行い、優れた作品の選考や賞の授与を行い、映画作品を売り込む側と上映するために映画作品を買い付ける側が出会い商談を行う市場機能も備えている。

特定の場所で期間限定で開催され、名称はベルリン国際映画祭、カンヌ国際映画祭などのように、開催地の地名を冠したものが多い。通常、年に一度など定期的な開催サイクルを持つ。映画作品の上映や選考・受賞や市場機能のほか、映画に関するイベント(講演会、研修会、見学会、レセプション、等)を含む映画祭もある。作品上映の前後に、監督や出演者などの舞台挨拶やティーチイン(観覧者との質疑応答)などが行われるものも多い。

最も有名なのは国際映画祭であるが、ファンタスティック映画祭、ドキュメンタリー映画祭、女性映画祭などテーマ別の映画祭も多数ある。複合的に国際アニメーション映画祭といった名称・分類もあり、東京国際映画祭の協賛企画として東京国際女性映画祭が開かれる場合などもある。

世界三大映画祭

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ヴェネツィア国際映画祭(2010年)
カンヌ国際映画祭のレッドカーペット(2024年)

国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の国際映画祭のうち、以下の3つを指す。モスクワ国際映画祭を加え、世界四大映画祭と称されることもある[1]

国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の映画祭

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コンペティティブ長編映画祭(総合)

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国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の長編映画祭(Competitive Feature Film Festivals)で、長編・短編作品ともに扱う国際映画祭。

コンペティティブ長編映画祭(長編作品のみ)

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FIAPF公認の長編映画祭(Competitive Feature Film Festivals)で長編作品しか扱わない映画祭。

コンペティティブ・スペシャライズド長編映画祭(総合)

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FIAPF公認のスペシャライズド長編映画祭(Competitive Specialised Feature Film Festivals)で、長編・短編作品ともに扱う国際映画祭。

非コンペティティブ長編映画祭(総合)

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FIAPF公認の非コンペティティブ長編映画祭(Non-Competitive Feature Film Festivals)で、長編・短編作品ともに扱う国際映画祭。

世界三大ファンタスティック映画祭

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SF映画ホラー映画スリラー映画サスペンス映画など、フィクションファンタジー系のジャンルに焦点を当てた専門の映画祭については、以下の3つが三大映画祭とされる[要出典]

インディペンデントな主要映画祭

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FIAPFに加盟していない、或いはFIAPFから公認を受けていないが、世界の映画界で重要な地位を占める映画祭としては以下のものがある。

アカデミー賞(映画芸術科学アカデミー)公認の映画祭

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アカデミー賞は授賞式前年の1年間にアメリカ国内の特定地域で公開された作品を対象に選考され、また映画産業全般に関連した業績に対して授与される賞であるが、例外としてアメリカ国内の特定地域で公開されていない作品でも同賞の候補作となることがある。それは世界各地で開かれるアカデミー賞の公認を受けた映画祭で受賞することであり、公認映画祭のグランプリ受賞作は自動的にアカデミー賞のノミネート候補作に推挙されるシステムとなっている。日本ではショートショートフィルムフェスティバル、山形国際ドキュメンタリー映画祭、ひろしまアニメーションシーズンが公認を受けている。

国際アニメーション映画協会公認の映画祭

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国際アニメーション映画協会公認の映画祭の中で、アヌシー、ザグレブ、オタワ、広島をもって世界四大アニメーション映画祭とされているが、広島のみが ASIFA公認(ASIFA Endorsement)であり、その他はASIFAパートナーシップ映画祭(ASIFA Partnership Festival)である。ASIFA Endorsementを得るには「ASIFA公認国際映画祭規約」を遵守する必要がある。この規約には、コンペティションの審査方法や特別プログラムに関する基準のほか、作家や関係者等の招待、広報、著作権保護、表現の自由の保障等、映画祭運営全体について厳しい基準が設けられている。なお、広島は2020年に開催された第18回大会をもって終了し、2022年にひろしまアニメーションシーズンが立ち上がった。

インディペンデントな主要アニメーション映画祭

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ASIFAに加盟していない、或いはASIFAから公認を受けていないアニメーション映画祭としては以下のものがある。

日本国内で開催される国際映画祭

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長編短編、ジャンル、性別、地域といった制限を課すことなく全世界で公募している国際映画祭

年は初回開催年

日本国内で開催される映画祭

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あ行

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か行

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さ行

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た行

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な行

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は行

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ま行

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や行

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ら行

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その他の映画祭

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3大映画祭での日本の作品の受賞

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脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 山下慧kindle 2012, 位置No. 796 - 835/6665.
  2. ^ a b c d キネ旬 2017b, p. 267.
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n 映画の賞事典のチラシ” (PDF). 出版案内. 日外アソシエーツ. 2017年11月22日閲覧。 “収録賞一覧【国内】あなたが選んだスクリーン・ゴールデン・グランプリ/市川雷蔵賞/伊藤幸夫賞/ AMA 全国映像コンテスト(後略)”
  4. ^ ヴェネチア国際映画祭受賞なるか 日本のVR演劇ノミネート「三度目の正直」”. 産経ニュース (2022年8月24日). 2022年8月24日閲覧。
  5. ^ FIAPF Competitive Feature Film Festivals”. FIAPF (2023年10月16日). 2023年10月16日閲覧。
  6. ^ a b キネ旬 2017a, pp. 277–278.
  7. ^ a b c キネ旬 2017b, p. 270.
  8. ^ キネ旬 2017b, p. 268.
  9. ^ a b c キネ旬 2017a, p. 275.
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as 映画祭ナビ”. KINENOTE. 2017年11月16日閲覧。
  11. ^ 秋田フィルムコミッション研究会[リンク切れ]
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  14. ^ a b c d キネ旬 2017a, p. 276.
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  50. ^ ラブストーリー映画祭/LOVE STORY FILM FESTIVAL”. 2017年11月11日閲覧。
  51. ^ 是枝裕和『万引き家族』に最高賞パルムドール!日本人21年ぶり:第71回カンヌ国際映画祭”. シネマトゥデイ. 2019年10月4日閲覧。

参考文献

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  • 「主要国内映画祭・特集上映 上映作品一覧」『キネマ旬報2017年平成29年)2月下旬号、キネマ旬報社、2017年、272 - 277頁。 
  • 「2016年内外映画祭・映画賞一覧」『キネマ旬報2017年平成29年)2月下旬号、キネマ旬報社、2017年、266 - 277頁。 
  • 映画の賞事典日外アソシエーツ、2009年12月。ISBN 978-4-8169-2223-7http://www.nichigai.co.jp/cgi-bin/nga_search.cgi?KIND=BOOK1&ID=A2223 
    • 映画の賞事典のチラシ” (PDF). 出版案内. 日外アソシエーツ. 2017年11月22日閲覧。 “収録賞一覧【国内】あなたが選んだスクリーン・ゴールデン・グランプリ/市川雷蔵賞/伊藤幸夫賞/ AMA 全国映像コンテスト(後略)”
  • 山下慧、井上健一、松崎健夫『現代映画用語事典』キネマ旬報社、2012年5月。ISBN 978-4-87376-367-5 
    • kindle版(2012年5月刊行本が底本・2019年3月2日ダウンロード)

関連項目

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外部リンク

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