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楠目玄

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楠目玄

楠目 玄(くずめ[1] / くすめ[2] げん、1862年7月13日(文久2年6月17日[1][3][4][注釈 1])- 1938年昭和13年)1月7日[1][注釈 2])は、明治から昭和前期の農業経営者、政治家自由民権運動家。衆議院議員高知県香美郡大楠植村長。初名・馬太郎[1]

来歴

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土佐国香美郡楠目村(高知県[2]香美郡大楠植村[1][5][6]大字楠目[4]土佐山田町[1]を経て現香美市土佐山田町楠目)で、楠目久米作、兼の長男として生まれる[1]小学校旧制中学校を卒業[4]。農業を営む[2]

1882年(明治15年)から自由民権運動に加わり[1]、1887年(明治20年)政談演説会弁士として活動した[1]。同年、香美郡63カ村総代として三大事件建白運動で上京し、保安条例違反として退去命令を受けたが拒否したため投獄された[1][5]。1889年(明治22年)大赦令により出獄し[1]、帰郷して大楠植村長に就任し「玄」に改名した[1]。1891年(明治24年)高知県会議員に就任[1][4]。その他、香美郡会議員、同議長も務めた[2]。同年12月、衆議院が解散すると民党と吏党の対立が激化。熾烈な選挙戦の中、放火や脅迫、新聞の発行停止、演説会の中止などの選挙干渉事件が起きた[7]

板垣退助(1886年頃撮影)

1892年(明治25年)2月12日、板垣退助が第2回衆議院議員総選挙のための関西遊説中、神戸三ノ宮で拳銃を持った兇漢に命を狙われた明治25年板垣退助暗殺未遂事件が起きると、楠目も板垣に近い人物と目され、反対派に斬られ重傷を負った[8]

1894年(明治27年)日清戦争では新聞記者として従軍した[2][4]。帰国後、東京法学院(英吉利法律学校後身、現中央大学)で法律を学び、1899年(明治32年)に卒業した[2][4][5]

1902年(明治35年)8月の第7回衆議院議員総選挙で高知県郡部から無所属で出馬して初当選し[1][4][9]立憲政友会から除名された[1][5]。1904年(明治37年)1月の第9回総選挙(高知県郡部)では板垣退助の新興自由党から出馬して再選された[1][9]。1906年(明治39年)政友会に戻り[1]衆議院議員に通算2期在任した[2]

1907年(明治40年)、板垣退助の興した「社会改良会」の顧問に就任した[1]

脚注 

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注釈

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  1. ^ 『新選代議士列伝』282頁では6月18日。
  2. ^ 『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』227頁、『総選挙衆議院議員略歴 第1回乃至第20回』164頁では1月5日。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 『高知県人名事典 新版』280-281頁。
  2. ^ a b c d e f g 『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』227頁。
  3. ^ 衆議院『衆議院議員名簿』〈第十七回帝国議会衆議院公報第1号附録〉、1902年、26頁。
  4. ^ a b c d e f g 『人事興信録 初版』698頁。
  5. ^ a b c d 『新選代議士列伝』282頁。
  6. ^ 『総選挙衆議院議員略歴 第1回乃至第20回』164頁。
  7. ^ 宇田友猪『板垣退助君傳記(第3巻)』原書房、2009年、289-290頁
  8. ^ 『東京朝日新聞』明治25年2月17日号
  9. ^ a b 『衆議院議員総選挙一覧 自第7回至第13回』33頁。

参考文献

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  • 人事興信所編『人事興信録 初版』人事興信所、1903年。
  • 『新選代議士列伝』金港堂、1902年。
  • 衆議院事務局編『衆議院議員総選挙一覧 自第7回至第13回』衆議院事務局、1918年。
  • 『総選挙衆議院議員略歴 第1回乃至第20回』衆議院事務局、1940年。
  • 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
  • 『高知県人名事典 新版』高知新聞社、1999年。
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