モスクワ宣言 (1943年)
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モスクワ宣言(モスクワせんげん、英語:Moscow Declaration)は、1943年11月1日にアメリカ大統領ルーズベルト、イギリス首相チャーチル、ソ連首相スターリンによって発表された声明書。第二次世界大戦中に行われた残虐行為を戦争犯罪として処罰することの共同の意志を表明した。日本における正式名称は「ルーズベルト大統領、チャーチル首相およびスターリン首相により署名された残虐行為に関する声明書」。
この声明書で述べられている残虐行為とは、主にドイツ軍将兵とナチス党員が関与したものを指す。
このモスクワ宣言には中国も合意し国際連合樹立への第二歩となった[1]
原則
この声明書では、次の2点の原則が提示された。
- 第1に、残虐行為を行った者は、戦後、その行為を行った地域に送還され、その国の法律によって裁判に付され処罰すること。
- 第2に、残虐行為が特定の地理的範囲を持たず、かつ、連合国諸政府の共同決定によって処罰されるべき重大犯罪人であった場合は、第1に掲げた原則に影響されない
このことは、犯罪地が特定することができる裁判・処罰と、犯罪行為が広域にわたる重大犯罪人に対する裁判・処罰という2種類の戦争犯罪処理方法について原則が確認されたものであり、後のA級戦犯、BC級戦犯という戦争犯罪の処理方法の原形を為すものと言われている。