厳しい寒さがやっと遠ざかってくれた。今年の寒気団は日本を大変気に入ったようで、長々と我が国を取り囲んで時々は日差しにホッとすると、すぐまた曇ってきて雨雪を降らせた。東北の日本海側では雪下ろしの作業中に雪崩に埋もれるという雪害に見舞われるという事故も報道されていた。最近2週間くらいでやっとコートを脱ぎマフラーを忘れさせてくれる季節がやってきた。
4月1日は各地で新入学生のフレッシュな姿が散見された。喜びあふれるスーツ姿の新入社員を目にするのもうれしいものだ。私の友人でもある慶應義塾大学医学部の林田哲先生(52)は、別の意味合いでフレッシュな桜の季節を迎えていた。林田君は1992年に慶大医学部に入学。米国ハーバード大留学時に乳がんを研究するラボに所属したことがきっかけで、帰国後は師匠の北川雄光教授(64)の勧めもあり、専門を乳がんに転向。日本では伝統的に外科医が担当してきた乳がん治療において専門医による治療の重要性を説き、日進月歩の乳がん治療において常にトップランナーとして患者に寄り添い、研究にまい進してきた。
そして今日、この4月1日、待望の教授に昇進。なおかつ「乳腺外科」という新しい診療科を独立させた。多くの人の賛同、助力もあっただろうが、一つの科を発足させるということは慶ばしい限りである。これから先には山も谷もあるだろうけど、険しければ険しい程、やりがいもあることだろう。加えてこの日は令嬢の社会人としての初日という。2人して晴れ晴れとした門出となったようだ。
桜花爛漫の季節となり少しばかりは社会も明るく楽しい風情が漂うかと期待していたが、政治は見事な右肩下がり。海外でのトランプ旋風のおかげで桜吹雪どころか花冷えの連続で語る言葉もない。過日、国民民主党の榛葉賀津也幹事長(57)、日本医師会の横倉義武名誉会長(80)と松本吉郎会長(70)そして私の4人で会食した。榛葉氏が語った言葉は印象的であった。