2025年で開館5年目を迎えた秋田市文化創造館。様々な人の文化活動を支える取り組みを紹介します。

2021年3月に開館した秋田市文化創造館。建物は1967年に秋田県立美術館として建設されました。独特な形状の屋根と丸い窓は、秋田にゆかりのある藤田嗣治の大壁画「秋田の行事」を展示するため、空間に光が降り注ぐように設計されています。

2013年まで美術館として県民に愛されてきた建物は、文化施設として生まれ変わり、2025年に開館5年目を迎えました。

1階には自由に過ごすことができるスペースがあり、ワークショップやマルシェなどが開催されます。

その中に2024年に誕生したのが工作スペース「ソウゾウカンラボ」です。いつでも誰でも自由に工作できるスペースで、材料や道具もそろっています。週末は家族連れなどでにぎわうということです。何も持たずにふらっと遊びに来たら、いつでも工作できる場所です。

スペースの一角には、2024年から一般利用できるようになったリソグラフ印刷機があります。2024年度は60件の利用がありました。ほかのプリンターと比べると温かみがあり、レトロな風合いが魅力です。スクリーン状の版に細かい穴を開け、そこからインクを用紙に押し出す印刷方法で、インクは青・赤・黒のうち2色まで利用できます。

秋田市文化創造館の白田佐輔さんは「はんこや版画と仕組みは同じで、プリンターの中でまさにはんこが押されていくような感じで、ドラムにインクがついて出力されるイメージ」と話します。

リソグラフ印刷機を使った作品は色の深みが感じられます。チラシや自主製作の本、フリーペーパーなど幅広い年代の人が利用しているそうです。

秋田市文化創造館では、集まった人といろいろなテーマで語り合う参加型のイベントなども開催。出会いと交流の場を提供しています。

白田さんは「自分の活動を一歩始めてみたいけれどどうしたらいいか分からないなど、モヤモヤした気持ちがあり、何かを始めてみたいという人にぜひ来てほしい」と話します。

文化活動の拠点に。これからも多くの人をサポートします。

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