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XML 複合文書の可能性と課題
XML 複合文書とは
複数の XML ボキャブラリ (XHTML, MathML, SVG など)
が混在した文書
W3C では便宜上
Compound Document Format (CDF) と呼ぶ
- 何故 XML 複合文書が必要?
- HTML では駄目なのか?
- 各 XML ボキャブラリ単体では駄目なのか?
HTML と複合文書(1) 〜1990年代初頭
初期の HTML はごく簡単なハイパーテキストの記述を目的としていた;
当初は画像を埋め込むことすらできなかった
HTML と複合文書(2) 〜1990年代中盤
- 画像のインライン表示
- 1993年に発表された
NCSA Mosaic
が
img
要素による
GIF
画像のインライン表示をサポート、Web が一気にポピュラーに; HTML 2.0 で正式サポート
- Java アプレットの埋め込み
- Java アプレットを埋め込むための
applet
要素が登場、HTML 3.2 で正式サポート
- 汎用のオブジェクト埋め込み
- HTML 4.0 で汎用のオブジェクト埋め込み要素
object
を採用
HTML と複合文書(3) 〜1990年代末期
- HTML 仕様の肥大化
- 何でもかんでも HTML
に盛り込み続けたため、仕様が肥大化しどんどん複雑になってしまった
- XML の登場
- 1998年2月に XML 1.0 が W3C 勧告となり、HTML 以外にも
XML で記述される様々なボキャブラリが登場してきた
(例: MathML)
むやみに HTML を拡張するのではなく、XML
を基盤として様々なボキャブラリを組み合わせる ⇒
HTML も XML 複合文書の一要素 (XHTML) に
“HTML Web”から“XML Web”へ
「XML 複合文書」を構成するボキャブラリ群
XML 複合文書の実現方法(1)
「参照」による複合文書
(Compound Document by Reference;
CDR)
XHTML の object
、SVG の
foreignObject
、SMIL の
メディアオブジェクト要素群のように、外部のリソースを
URI
で参照することで複数のボキャブラリを組み合わせる
従来の HTML のやり方に近い; 比較的実現が容易
XML 複合文書の実現方法(2)
「埋め込み」による複合文書
(Compound Document by Inclusion;
CDI)
XML
名前空間の仕組みを用いて複数のボキャブラリを直接混在させる
例:
W3C CDF ワーキンググループ
- いきなり困難な一般的課題の解決に取り組むのではなく、
まずはニーズの多い特定のボキャブラリの組み合わせ
(例: 携帯電話等をターゲットにした XHTML + SVG のプロファイル) の問題に取り組む
- まずは「参照」型の複合文書から検討; 次に「埋め込み」型に取り組む -
2005年前半は主に「参照」型に関して検討し、2005年半ばから「埋め込み」型にも取り組む予定
解決すべき課題
- 個々の組み合わせに関して実行時の動作を明確に規定する必要がある
- スタイル指定はボキャブラリ間で継承されるか?
- ボキャブラリ間のスクリプト操作は?
- 検証 (validation) はどうする?
- メディアタイプは?
- 多様な組み合わせをどう実装する?
- ....
XML 複合文書の本格的な標準化はまだ始まったばかり —
積極的な参加を!
--- a PPN by Garber Painting Akron. With Image Size Reduction included!Fetched URL: https://www.w3.org/2005/Talks/0204-page-cdf/
Alternative Proxies:
Alternative Proxy
pFad Proxy
pFad v3 Proxy
pFad v4 Proxy
要旨
XMLに基づく技術はさまざまな分野への普及が進んでいるが,実際には単体利用が多く, XMLが本来兼ね備えている複数のマークアップ言語を組み合わせて利用する環境は,整備されていない。 そこでW3CではさまざまなXMLベースのマークアップ言語を組み合わせて利用する「XML複合文書」の標準化活動を開始し,解決すべき課題に取り組んでいる。